冷静では無い。

繰り返す。ここはひたすら推しを盲目的に崇拝する妄想の掃き溜め地である。冷静では無い。

【DREAM BOYSー2019ー】私が愛と未来を視認した日【ネタバレ感想】

 

 

最高の幸運に恵まれて、2019年DREAM BOYS初日、それと翌々日の5日公演を観劇させていただきました。

 

(観劇日)

――2019年9月3日18:00-

――2019年9月5日13:00-

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 最初に率直な感想を言えば、最高だった。

 最高のステージだった。

 溢れんばかりのきらめきと、夢と希望。

 そんなステージの中に潜む切なさと苦悩、別れや決意。

 そういったものが全部混ぜ合わせられてものすごい物量になって流れ込んでくる感覚。

 

 SHOCKオタ的に言うならば

 

 いいショーだったー……

 

っというそんな感想が脳裏をよぎります。

 正直終わってスタオベしてる間は魂抜けてました。

 DREAM BOYS、夢と希望をありがとう。

 少なくとも、私が立ち上がって拍手をしているその瞬間、そこには目に見える形の愛と未来がありました。そうか、未来って、こんな形をしてたのね。

 

◆前書き

 ◇自分について

 作品を見て抱く感想って、見た本人の生活環境や生きてきた歴史によって変わってくると思います。10人で同時に一本の映画を見たとしても、きっとみんな同じ感想になるということは無い。10通りの感想が生まれると思うんですよね。

 なので、今回この「DREAM BOYS」という作品の感想を叫ぶ人間の前提をちょっとだけ説明させてください。超手短に言うと、主にキンキキッズ堂本光一さんの大ファンです。

 大ファン、というちょっとお洒落な言い方をしましたがつまりオタクです。堂本光一オタク。そしてお察しの通り光一さんの主演舞台Endless SHOCKオタです。

 また、ジャニーズのステージは時折見に行きますが、光一さんのもの以外はちょっと勉強不足かと思います。(SHOCKを延々と見に行ってしまうせいで諭吉が足りない人生だった)ですのでどうしても、今回DREAM BOYSと対にしてSHOCKの話がたまに出ます。私の中の「ジャニーズステージ」の代表格がSHOCKだから、という前提でのことなのでご容赦くださるとうれしいです。

 また、DREAM BOYSに関しましては、今回の観劇が初になります。めちゃくちゃ面白かったので、こんなことなら過去作品も見ておけばよかったなあと後悔しています。

 ◇経緯

 もともと母親が岸君の大ファンで、岸君が帝国劇場の座長を勤めると聞き、親子二人で見に行こうぜ!と意気込みチケット戦争に参加しました。「光一君の様になりたい」とそう言ってくれていた岸君の晴れ姿。この目に焼き付けてやるぜ!と申し込みした時点では、まさかこんな形(演技指導)で光一君が関わってくれると思っていなかったので超絶びっくりしましたよ、ええ、なんだこの、エモの塊みたいな流れは……と衝撃を受けました。

 そしてまさか、親子揃ってチケットをご用意されるとも思っていなかったので当選連絡に二度目の驚きでした。いいのか、こんなプレミアチケットゲットしてしまっていいのか、しかも初日だぞ……と、二人で震えたのを覚えています。

 そんなこんなで、地方人間二人の東京旅が決定いたしました。

 当日は朝から無駄にドキドキしてました。朝ごはんも昼ごはんも味を何も覚えていません。でも今思えば、このドキドキを抱いたまま観劇できてよかった。

  観劇を終えてハチャメチャに興奮したままtwitterで叫び倒した感想を、忘れたくないのでここにまとめておこうと思った次第です。

 良かった。本当に、良かった。

 こんな調子で、冷静でなく言いたいことを好き勝手に騒いでいるだけな上に、物語のストーリーについて語ってみたりしているのでご注意ください。2回しか見れてないので記憶がおぼろげなのもご容赦ください……興奮しすぎて冷静ではない……。

 

◆DREAM BOYSという愛と未来

◇DREAM BOYSという物語の前線に立つ岸優太という座長

 先にも書きましたが、もともとジャニーズの中では光一担だった私は岸君担の母に誘われてドリームボーイズを観劇するに至りました。

 今となってはもう、母ありがとう、まじでありがとうの一言に尽きる……。

 後、丁度HiHi Jets高橋優斗君が気になり始めていたのもありました。そんなわけで、単純に岸君可愛さ、高橋くん見たさで申し込んで当選してうほほーいしてたらまさかまさかの最推しが演技指導任命されててほんといろんな意味で死ぬほど緊張して胃が痛い吐きそう(何故)という感情抱えての劇場入りになりました。

 なんせ最推しな上に、もともと光一さんの演出が大好きでずぶずぶはまっていった人間でもあります。とても楽しめる舞台になっているだろうな、とそう信じてやまない反面、「若い子を推しているファンにとっては好みの味付けにはならない」なんてことが起きてくるんじゃないか? といらぬ心配なんかをしてしまっていたのかもしれません。

 いや、まあ実際死ぬほどいらぬ心配だったんですけどね!!

 そんなわけで、始まる前は無駄にドキドキして周りの声が気になったりして無性に近くの会話が聞こえてきたりして…

 

 ブザーがなるまで緊張は収まることなく、だけど開演。幕が開けば、何もかも飛んでいきました。

 

 とにかくもう、OPから演者の底力をビンビンに感じました。

 岸優太、神宮寺勇太ペアの舞台に映えること、映えること……

 

 ありがたいことに、初日を拝見させていただいたこの身。舞台上の緊張感も相まって、一緒にドキドキしながら見つめていました。

 なによりなによりまず最初に、岸君の歌唱力の高さに脱帽です。感情を込めて、苦しんだり悲しんだり、切なかったり。物語の性質上、そういう苦し気な場面が多いところを魂込めて歌っていて、歌詞の意味以外の部分でも感情をぶつけてくる感覚。だけど音は外さずに力強く高らかに歌う。歌であり、セリフであり、モノローグであり、そのすべてを担える底力。

 宝塚出身の鳳さんと紫吹さんに挟まれながら堂々と歌う演出は岸君の歌唱力の高さが無ければ迫力負けしてしまったのではないでしょうか。全く競り負けてなかった岸君まじですごい。圧巻。

 

もうとにかく聞いていてさいこーーーーーに!!!気持ちがいいっ

 

 抜群の安定感だったと思います。技術的な面で心配にならないから、こちらは心おきなく物語に入り込める。ユウタの考えていることは、前半ではなかなか読み取るのが難しい仕様になっていたと思います。一人で考えて、一人で背負いこんで、一人でなんとかしようとして、そうやって一人でみんなの傍を離れていく。

 この物語は、大人たちの様々な感情や思惑に巻き込まれてしまった子供たちが必死にもがいて自分の未来を探す物語でもあるのかなあ、と思った中で、たぶん「ユウタ」もまた子供の一人だったということが大きいのかなと感じました。

 弟分であるユウトを守りたい、という気持ちを抱えていながらもユウタ自身が子供で何をどうすることが一番いいのかなんて(そもそも大人だってそんなことわからないのに)わからずにただ目の前で起きたことをその時その時必死にかみ砕いて「ユウトを守る」ことに苦しいくらい一途に取り組んでいたんだなと。

 だからユウタの行動すべてが正しいわけではないし、辻褄の合わない言動も出てくる。だけど彼はいつだって必死で健気で一途なんですよね。

 「ユウトを守りたい、救いたい」っていう目的と、ある意味これも夢と言える部分がはっきりしているから。

 だけど当然、世間や仲間(と括るには複雑かもですが)から責められれば辛いし、逃げていていいよと言われたら逃げたい。そういう葛藤や苦しみが、岸君を通じて怒涛の様に伝わってきました。

 岸君が舞台で「ユウタ」を生きてるなってことと、そこに歌や踊りという表現の技術力が付いてきていること。本当に素晴らしい「ユウタ」に出会ったなと思いました。

 

□岸君の大技「岸角」

 

 WSなんかでも取り上げられている岸君の大技「岸角」ですね!

 これはもう、問答無用の美しさでした……。

 本当にすごい。

 ここに至るまでのどんな演目も素晴らしいのですが、この「岸角」に入る手前で個人的に劇場の空気が変わったように感じました。

 初日観劇だった上にドリボ初心者だったので、この演目がそんな大技だとは知らぬまま見ていたのにぞわっと背中を走るものがあったというか、何か違うぞ……? と、そんな風に感じたんです。

 そこから始まった岸君のこの演目の、張りつめたような空気で行われるこの演目の、美しいこと。神々しい。

 もはや神事なのでは?って思ってしまう。

 あの瞬間はステージ全てが岸君一人に委ねられているっていう感覚があるから緊張感が凄くてあの瞬間あの劇場にいるスタッフ含めた全員が息を飲んで岸君ただ一人見守っているのでは?と、思わざる得ませんでした。まじでまじでまじで、美しい。

 大がかりな装置を使う、というよりは岸君の身一つで行う演目なんですね、あれ。

 すっごく個人的な考えではあるんですが、基本的にステージってみんなで息を合わせて手を取り合って作るものだと思います。それ故に、一人がミスすれば全体に影響が……、というのは間違いないんですが、逆の意味にもとらえられるというか。全力でやった結果、誰かがミスしてしまったとしてもステージ上にいる誰かがフォローして進めることもできる。まさに誰か一人じゃなくて、全員の力で「Show Must Go On」していくものだと思います。

 でも、この「岸角」の、この演目の瞬間だけはたぶん、そのステージの全てが岸君一人にかかってくる。他の誰にも手出しすることのできない世界。岸君が飛び立ったらもう、あとはみんなが彼を信じて見守るしかないんですよね、その張りつめた空気。スタッフも演者も観客も、あの瞬間だけはみんな同じ気持ちでステージで輝く座長を見守るわけで。

 ゾワリとするほどの迫力と緊張感。そしてなにより美しい。

 あの美しさは、岸君じゃなきゃ生み出せない。

 辛くて苦しくて大変だからやるんじゃないんですよね、あの演目が美しくて観客の胸を打つから、辛くても苦しくてもやるんだよね、ってそう思うと涙出そうになる。

 もう見守るこちらができることと言えば、美しいと感じたその思いを乗せて全力で拍手するくらいですよ。はーーーーー美しかった……。

 これと少し似た空気知ってるな、と思ったんですよね。Endless SHOCKの「ラダーフライング」。そういえばあれも丁度こんな思いになるんです。飛び立ったらもう、あとは座長が返ってくるまで劇場にいる誰もがひたすらに見守るしかない。あれもまた圧倒的な美しさでした。

 それとは別に目を引いたのはやはり、一幕ラストの「何もかも引き受けてやろうじゃねえか」でしょうか。

 赤い布を引きながら飛び立つ姿が胸を締め付けられる。背負うしかない、っていう苦渋の決断が悲しい。これだけ優しい子ならだって、チャンプのこと心配ないわけないよね……、と思ってしまう。え、辛い……。

 あと、ユウタが追い詰められて見ている悪夢の中にチャンプが出てきたところも辛かったです。世間が自分を疑っている。グローブに鉛を入れたと誰もがそう攻め立ててくる。

 真実を訴えたい。だけど誰も信じてはくれない。そんな状況ではユウトを守れない。どうしていいかわからない。苦しんでいるその時に、彼が見た夢の中ではチャンプすら「お前がやった」と攻めてくる。

 そういえば、ユウトとの二人会話で夢のままの夢もある的なことを言ったユウトに「でもチャンプは夢を叶えたんだ」と返すくだりもありましたね。ユウタにとってのチャンプの存在がどんなものなのかちょっと感じられるような気がする。

 え、つら、え、辛いな!?

 冒頭の語りを聞いていたら、なんとなくですがユウタにとってチャンプは少しお兄ちゃん的なポジションと言うか、ある意味保護者のような役割も果たしていたのかなと思いました。

 そんな相手に自分のことを信じてもらえない。あれがユウタの夢ならつまり、ユウタ自身が「チャンプも俺がやったと思っているんだ。チャンプも俺を信じてはくれない」って気持ちがあるわけで……それを考えるとあまりに切ない。

 何がって、等のチャンプは一つもユウタのこと悪く言って無いところが……、ユウタ、大丈夫だよ、ユウタ、大丈夫!!っていますぐ誰か抱きしめてやってくれないかな!?っていうね、お姉ちゃんはそんな風に思いましたよ!!!!!!!(違)

 

□チャンプの死

 

 ユウトの為に逃げるユウタ。(この時のスクリーンを走るフライング? って言うんですかね、とってもかっこよかったです)キャットウォークのところで警察に追い詰められたユウタに、チャンプからかかる声がもう無理です、優しすぎて心臓止まるかと思った。

「俺が必ず受け止めるから」

でしたっけ、あってるっけ?

 わかんないんですけど、でもチャンプにこっちに来い。って言われて、迷わず飛び降りるユウタにまた胸が締め付けられる。つまりユウタにとってチャンプってそういう存在なんですよね。辛くて苦しくてどうしようもない時、チャンプの声が聞こえれば迷わず縋ってしまうんだ。そう思うと余計に、そんなチャンプに疑われている夢を見るほど追い詰められてたユウタが辛くなる。はーーーー好き。

 あと、ここを迷ったそぶりなく飛び込める岸君ほんとすごい。技術も度胸もがっつりついてる。

 

 そしてここからの、チャンプとの死と生の間での会話で泣かないオタク居るんですか……。

 心なしか、チャンプに話しかけるときのユウタが少し子供っぽい口調なのが涙腺崩壊でした。でも、だけど、俺はっ、って現状をチャンプに訴えかけるユウタにここまでよく頑張ったね、って言いたくて仕方なくなる。

 本当に素晴らしい「ユウタ」でした。

 岸君、素敵なステージを見せてくれてありがとう。

 最後のエピローグ、ユウトの手術が成功したところ。本当に素晴らしかったです。

 このあたりかな。音楽に合わせて一気に照明が輝きを放ったの。あまりに美しくて感動的でもう涙腺がばがば。ステージが眩しくてまぶしくて。

 夢と未来のきらめきが、あの瞬間ステージに満ち溢れていた……。

 

 岸くん、 ありがとう。本当にありがとう。岸君が座長の公演を見に行けてよかった。

 魂を削りながら劇場に立つ人が真ん中にいるステージは、そのすべてが美しい。

 

 

 

神宮寺勇太という男が演じるチャンプという男

 

 さて、正直に言うと私は今回このドリームボーイズを見に行くまで神宮寺君のことは「キンプリの中で安定している子」と言ったイメージ止まりでした。本当に、本当に申し訳ないです。めちゃくちゃ反省しております。

 今回のドリームボーイズ、マジで神宮寺君ヤバいです。

 チャンプに惚れないわけにいかない。狂おしいほど愛おしくなって帰ってくる。

 

(こちら、ドリボを初観劇後の興奮しきった私のつぶやきです)

 

☆慈愛だよ、慈愛、神宮寺君のチャンプから感じる慈愛の匂いに持っていかれた…

 

☆神宮寺君のチャンプ、はちゃめちゃに優しくて正しくて熱い人だった。それでいて包み込むような清さがあって、だけど決定的に共感しきれない浮世離れした感じが「トップの人間だ」としてこちらを圧倒してくるんですよ……そして所作が王子。ボクサー役というやんちゃめなグループの中で圧倒的王子感。

 

☆神宮寺君後ろ姿がマジで王子様で何度でも惚れ直すんだけど。歌。歌が最高に良い。劇中、アカペラで歌い出して一気にユウタにハッパかけて行く演出あるんだけどそこの声の圧が凄くて一気に引き込まれる。歌がうまい。凄まじくうまい。

 

 他にもなんか興奮のままに色々つぶやいた気がしたんですが拾いきれませんでした。

 チャンプのポジションにいるキャラクターがもともと個人的にはとっても好きな奴だったので、それでひいき目入ってる可能性もありますがそんなことどうでもいい。ってくらいえげつない力業で魅力を叩きつけてきます。ぐいぐい来ます。ごりごり来ます。

 

 え、うそ……神宮寺勇太、恐ろしい男……

 

 歌が上手いのはもう当然そうなんですが、それとはまた種類が違う歌の迫力というか圧というかなんかもう、飲み込まれるような感覚。痺れまくった。圧倒される、本当に。そして気品に満ちた所作と表情。溢れ出る慈愛。強さと熱量。チャンプに惚れて帰るしかなかった……

 

 そう、神宮寺チャンプ。めちゃくちゃ気品に溢れていたんですよね。

 ボクシングジムで後輩を引き連れたばね、チャンプにまでのし上がっている男。荒くれ者のオラオラ系かなって私も見る前は思っていたんですが、始まってみればすらりとした気品のあるカリスマタイプ。

 周りを力で圧倒すると言うよりは、オーラでもって従えている感じ。そう、荒くれ者のトップのような立場にいるのに所作が圧倒的に王子なんです。

 このある意味の違和感が良い。最高に良い。

 ユウトに話しかけるときの表情や仕草も優しくて、包容力があって思慮深く優しい男でした。にも拘わらず、ボクシングに取りつかれている、そのギャップが良い。

 ボクシングが関わると、優しい表情が一変するのがたまらない。

 ユウタが映画の撮影を続けさせてくれ、と土下座しに来たシーンの演目。神宮寺君のアカペラから入るあの曲。あれ、本当に最高すぎて何万回でも見たいです。

 あのアカペラから始まる最強にカッコいいソング、あれFightmanっていうんですね……圧倒的な迫力で劇場支配してましたあの出だし……神宮寺君ってこんな凄まじい子なの、って震えたもんねあそこ始まった時……

 他にも何か所かで思いましたが、チャンプのキャラクターもあるかもですけど神宮寺君って「劇場を制圧できる」歌声の持ち主だなって思いました。あの瞬間完全に何かがコントロールされた。

 感情もすごく伝わってきてて、なんていうかメロディを奏でたというよりも、感情を吐露した、って感じがしてすごく胸が締め付けられました。

 全体的にチャンプとして勝負事に拘る荒々しさが控えめなキャラクター作りをしてきているように見えるんですが、だからこそボクシングに対するジンの狂気が不意に見えるとどきりとするしそのギャップによってジンという男に「理解できなさ」が生まれてより一層トップの人間らしい、凡人ではない違和感が生まれてくると思いました。(ここはちょっとコウイチに通ずるものあるなとふと思ってみていたりして。)

 

 また、苦悩のダンスが最高すぎました。

 悩ましげで苦しくエロティックだった。チャンプの苦悩を表現する場面として芸術と物語が合致してため息出つつ体にグッと力も入る感じであとすごくセクシー……。そうだね、苦しむ男は美しいよね。と、そんなことを考えてしまった。

 あと、振り付けが仮面のような仕草だったの気になったなあ。岸君も仮面持って逃げてたし、このあたり表現に何か意味が有ったりするのかな。

 チャンプはラスト、心臓をユウトに上げてみんなを見守り次の世代に希望を繋げて去らねばならない人です。とてもやさしく、切ない役です。

 でも、それと同時に「自分はこのまま試合をやれば死ぬかもしれない」「ユウタはそのことを悔やむだろう」ということを分かっていながら、自分が最期はユウタが良いと言う思いを持っている、その夢を叶えることを優先してけしかけ続けてくる、そういうボクシングに取りつかれた天才らしい部分もあります。

 絶妙なバランスで作られたキャラクターだなと思いました。

 きっととても難しかったと思います。神宮寺君、チャンプをやってくれてありがとう……。

 自分の望みを叶え、死を迎えてからのチャンプはとにかく優しいです。次の世代につないでいく。チャンプの優しさもきっと繋がっていく。

 ユウタと死の間際で会話するチャンプは、ちょっとだけユウタを心配しているようでもありました。二人の対等なようで、一歩先に夢をかなえたチャンプの大人びた空気が流れていたようで大好きです。

 苦しむユウタに、大丈夫だよ、って言い続けているようなチャンプに私はこの時点で勝手に心でスタオベしてました。

 

 あと、神宮寺君についていうなら本当に所作が美しかった。

 立ち姿、後姿の美しさはすさまじい。それと、登場したときの安心感。なぜか心がめっちゃほっとするんですけどあれは何なんでしょうか、神宮寺君は何かとんでもないフェロモン的なものだしてます?

 お辞儀するときに勢い作ってビシッ!とやるのが大好きです。

 神宮寺君めっちゃ好きになって帰ってきた。

 ありがとう、神宮寺くん。ありがとう、チャンプが大好きになったよ。

 

 ◇ありがとう、二人のゆうた

 そしてありがとうWゆうた。いや、Wゆうた様方。

 ユウタとジンの関係は、こじれていたようで実は何一つこじれてない最後まで信じ合っていたところが最高だった。

 二人で舞台に立ってくれて本当にありがとう。OPで二人並ぶ姿に、自然と胸がきゅっとなって、最後に手を握り合って抱き合うところで、泣いてしまうのはもう仕方なかった。

 とっても大好きな二人になりました、ありがとう。そしてこの舞台を素敵なものにしてくれてありがとう。はあああすき……。

 

 

◆一途で健気な子供たち

 

 この「DREAM BOYS」、当然ながら出演者は岸君と神宮寺君だけではなく、鳳さんに紫吹さんという大物女優に支えられ、そしてジュニアの子たちも一生懸命板の上に立ってくれていました。

 事前に光一さんのブログを読んでいたからかもしれませんが、とにかく子供たちが一途で健気で役柄もですが板に立つ彼らそのものが本当に、一生懸命お芝居に向き合おうとしているひた向きさを感じて私もまた勝手に親心がよぎって泣きそうになりました(笑)

 個人的にびっくりしたのがHiHi Jetsの猪狩君のお芝居。役とのリンク、というか役柄ととっても相性の良い演技だったと思います。何か大きな抗えない流れ(大人たちの思惑)のようなものを一人察知し、だけど自分ではどうにもできないかもしれないという不安のようなものが見えた気がして。見ているこちらの庇護欲がっ、ががっ。

 終盤になってくると、大人に翻弄されているという事実に子供たちが気づき始めるくだりがあります。その時、なんとかしよう、どうにかしよう、ともがく筆頭のような立ち位置が素敵でした。

 そして、高橋優斗君はユウタの弟役だっただけに出番が他のジュニアの子たちよりも多くてたくさん奇麗なお顔を見せていただきました!笑

 アニキ!と慕うユウタに話しかけるときの何でもかんでもアニキに話を聞いてもらいたい、アニキが大好き!という様子もかわいらしく、チャンプとの病室での会話はこちらもまた別の兄に弱弱しく甘える弟のような守ってやりたくなるような空気感が素敵でした。そしてなにより、苦悩の演技がべらぼうに上手くて似合う。他のメンバーがテレビで歌を歌う中、病室で一人苦しみながら「もうやめてくれよ」と床をはいずる姿は圧巻でした。どんどん苦しむ役をやってほしいというエスっけ心が芽生えてしまうくらい。

 高橋君は、これからどんどん場数を踏んでいってくれれば本当にステキな役者さんになるんじゃないかなあと勝手に胸を高鳴らせていました。

 

 少し気にかけて見ていたのが井上瑞稀君だったのですが、瑞稀君のお芝居は健気で胸を打ちました。「今日しか来れない人だって当然いる」という言葉をブログで書いていたのを、二度目の観劇前に目にしていたから余計に感じたのかもしれません。光一君がいつも言っていることだなあ、同じことを考えながら舞台に立っている子がいるんだなあと思って注目していた分、スポットライトも当たっていない暗闇の中でも動きを付けたりと役を生きようとしている様子が見えてその健気さがたまりませんでした。

 

 また、個人的に滅茶苦茶目を引いたのがチャンプチーム、美 少年の岩﨑大昇くんでした。すっごい演技も上手、ダンスも上手、歌も上手できらめいていました。少年倶楽部のかわいらしい姿ばかりがイメージとして焼き付いていたので本当に驚きました。本当に飛びぬけていたんじゃないかな……あまりにナチュラルに世界の中に入り込んでた。住人となってました。

 荒くれ者のいかつい集団ではあるけれど、本気でチャンプを尊敬していて、チャンプのことが大好きで、大好き故に許せないことがたくさんある。ユウタへの怒りのぶつけ方もすごく説得力がありました。仕方ないよ、そりゃそうなるよ、とこっちはもうすれ違いすれ違いの展開に入りこんで泣いてばっかりです。

 

 そしてそこからの、からの!

 後半戦の、ユウタとジンが直接対立している構図が崩れて自分たちは大人に翻弄されているだけなのでは?って気が付き始めた子供達が自分たちで考えて必死に行動して関係をつなぎ直そうと走り回る所に無性にグッときてしまいました。

 大人たちの復讐やら何やらに巻き込まれて翻弄されて憎んだり恨まれたりして疑心暗鬼になりかけてたチャンプチームとユウタチームがリーダーを両者失いながらも自分たちで考えて行動して必死に走って状況を打開しようとするところはもう胸熱以外の何物でもないなと思いました。

 みんなそれぞれ自分の夢がある。夢を叶えるためにひた向きに頑張ってる。そのうえで、いろんな、自分たち個人とは違うところで大きな力に巻き込まれて翻弄されたりする。誰かに仕組まれて誰かに導かれるみたいに誰かを恨むこともある。そんな中で、自分たち自身で考えることを最終的には放棄せずに必死に考えて行動できた彼らは強いし、切ないけれど未来の見えるエンドに物語を持って行ったのは彼らの一途さなんじゃないかなと思いました。

  ドリームボーイズは、確かに岸くんが主演で座長で、だけどきっと少年たち一人一人が主人公でみんなが夢を追って傷ついてもがいて手を取り合って未来を目指す群像劇でもあるんでしょうか。

 深く考えてなかったけれど、終演後に見た「DREAM BOYS」この、Sが赤色になってることの意味を考えてしまいました。

 

 

 とにかく、ここでは語り切れませんが板に立つ子たちみんなとってもとっても素敵な世界を作り上げてくれていました。時間のない中、一生懸命セリフを覚えて動きを覚えて役作りをしてきたんだろうなと思うと本当に胸がいっぱいになります。

 みんな、頑張って千秋楽まで駆け抜けてほしい。

 

 岸君筆頭にほんと、みんな素晴らしかった。DREAM BOYS2019のカンパニーとても素敵です。見ているだけで押し寄せてくる熱量と一途さがすさまじい。それがキラキラと光を放つんだからもう浴びるパワーが半端ないです。

 最後はチャンプを失った切なさやユウトに未来が返ってきた喜び、ユウタのこれからへの期待、と多すぎる感情に混乱しつつ泣いてるけどめっちゃ顔が笑顔になるという体験をさせて貰いました。

 

 (ここで、備忘録として観劇直後に叫んだ自分のつぶやきを置いておきます(笑)) 

☆うわあああああこれはっ、これはっ、可能性の物語だあああああああああ!!

 

☆何から話そう、何から話せばいいもう胸がいっぱいすぎる。ドリームボーイズの千秋楽が見たくて仕方なくなる。可能性ばかりがここにある。

 

☆物凄い勢いで未来を感じたの。一途さとか健気さとか、そういう想いの強さに引きずられて感情持ってかれる感じ。これが千秋楽になればどうなるんだろう、その頃の彼らは何を感じているんだろう。ってそういうことに想いを馳せてしまうやつ。それってすごいパワー!

 

☆ドリームボーイズを見て胸に刻まれたことって「ああ、ここには未来がある。愛で満ちてる」って感覚になるの。ラストで幸せすぎて泣けてしまうくらい。物語は切なくてどうしようもないものなのにそこに未来があるんだからたまらねえ。ジャニーズミュージカルの真骨頂って感じ

 

☆どれだけ切なくて悲しい物語がそこにあっても、最後に愛と未来が満ち溢れる感覚は本当に劇場で見ると圧巻だ……

 

 はーー毎日見たい。何回も見たい。ドリボ最高……。

 そうした空気を舞台の上で貫き通した座長、岸君にどこまでも大きなエールを送りたい。これからもまだまだ長い公演期間。どうか怪我無く、彼らが駆け抜けられますように。

 

 

◆最後に:堂本光一という人について

 

 ご本人もブログの方で、あまり自分の名前が大きく出ることは控えてほしい。DREAM BOYSは岸と神宮寺をはじめ舞台に立つ彼らのものだ(超意訳)とおっしゃっていましたし、私もそうだなあと思うところがあるのですが、どうしても、私は何を隠そう堂本光一のファンなので色々つらつら無駄に考えてしまったことを記録しときたいなと。

 今回、チケットの申し込みをした時点では光一さんが関わることになるとはつゆとも思っていませんでした。そうでなくても楽しみだったこの舞台、そこに光一君が関わってくれると聞いてがぜん楽しみな気持ちが増したのは本当です。

 とは言え、ご本人が出演されるわけではないし。とそんな風に考えていたのですが、当日。実際に初日を観劇してみて驚きました。

 何がどう、という訳では無いのですが光一さんを感じられる部分がとても多く、演出って本当に個性が出るんだなと痛感しました。

 分かってたつもりでしたが心臓ぶちぬかれた感じで。こうやって舞台って、表に立つ人だけではなくありとあらゆる人の個性が混ざり合って完成するものなんだなと実感した感じで。

 すっごく勝手な考えですが、演出はある意味ステージに立つ人間に鎧を着せてあげる感覚に近いところもあると思います。演出(演技指導含め)という仕事の様々な役割の一つに、魅力的な人間をより魅力的な人間として観客に届ける要素は含まれているんじゃないでしょうか。

(言ってしまえば、舞台の上なら演出一つで人間は本物の猫になれるし、羽根も生えるし、天使にもなれる)

 忙しくてなかなか稽古に没頭できる時間も持てず、それでも文句ひとつ言わず必死に頑張っていたというキャストのみんなに、光一さんは少しでもたくさん武器を持たせて舞台に送り出してあげたかったんじゃないかな。演劇はチーム戦だけど、それでもどうしてもステージに立つということは孤独になるということもやっぱり含まれていると思うので。

 

 DREAM BOYSという作品、本当にその瞬間ステージの上にいる子たちをいかに魅力的に観客に届けるかをひたすら考えて作られている舞台だったなと思いました。

 実際、見終わって帰るころには無性にみんなを好きになっていた。

 役者本人、というのもありますがその役柄、キャラクターを愛さずには居られなくなってしまう感覚はこれからも胸に刻んでおこうと思います。もちろん、そんな作品そのもの、そして製作陣からの愛情を受け取ってきちんと咲かすことのできた演者の頑張りが第一だと思います。

 

 とにかく、私は初日を見たその瞬間に「愛情と未来ってこういう形をしているんだ」なんてポエムチックなことを思ってしまいました(笑)

 演者の方々に、このステージを見に来た観客に、並々ならない愛を感じました。

 劇場に満ちていたその愛の中にはきっと、光一さんからの愛情もいっぱい入っていたんじゃないかなあと思います。 

 DREAM BOYS初日から一週間ほどで、光一さん主演の舞台Endless SHOCKの舞台も梅田芸術劇場でその幕を開くことになります。

 光一君のブログを読んで、光一君からの後輩への愛が本当に深くてたまらなく心揺さぶられるなと思いました。舞台の幕は開けて、ここからは彼らがステージでもらった命を生きて千秋楽まで駆け抜けなきゃならないと思うと、勝手に胸が熱くなります。その旅路をしっかり見送り、光一君もまた自分の旅に出るって最強のストーリーじゃんっと。そう、ここからは光一君の長い長い旅路も始まるのです。

 今回のことを経て、光一さんがどんな舞台をするのか。私はそれも楽しみで仕方ありません。ひえええ、九月は大変だぞ!!!!!幸せな忙しさの悲鳴だぞ!!見に行くぞ!!!待ってろ梅芸―――!!!!!

 

◆おまけ

そう言えば、今回光一さんの作曲した「DREAM BOY」が久々に使用されていたのですが、私、光一さんがソロコンで歌っていた分の歌詞しか知らなくて。

今回の劇中歌ではラストおおサビかな?「立ち止まることより 一歩先で倒れることを選ぶ」という歌詞が出てきてたように思うんですが、これってもともとの歌詞なんでしょうか。ここの一節、めーーーーっちゃ、好きです!!

 

 

こんなところまで読んでくださりありがとうございました!!

正直っ!!冷静ではないッ!!ただの個人の雄たけび!!!!(/ω\)